【SAP FI】セグメント・利益センタ・原価センタとは。それぞれの違いについて解説【コンサル試験対策】

はじめに

SAP S/4HANAのFIモジュールにおけるセグメント・利益センタ・原価センタについて、備忘録的に記します

SAP認定コンサルタント資格を取得する上で役立つ知識ですの是非ご参考ください。

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Q&A

質問:

セグメント・利益センタ・原価センタとはなんでしょうか?それぞれどのような違いがあるのでしょうか?

回答;

セグメント・利益センタ・原価センタとは会社コードのような組織のマスタデータです。

会社コードが損益計算書・貸借対照表を作成する組織単位なのに対し、セグメント・利益センタ・原価センタは以下のような役割を持った組織です。

・セグメント

会社コード以外の組織単位でレポートを出力する際に使用します。

例えば、営業部・経理部・人事部など、会社コード配下の事業部レベルをセグメントで組織化することができます…

・利益センタ

利益を計上し管理する組織単位です。

・原価センタ

原価(費用)を管理する組織単位です。

原価センタは費用の計上項目の粒度が利益センタの計上項目と比べると細かくなるため、

利益センタ:原価センタ=1:Nの関係になります。

例えば、利益センタに1つのPCの売り上げを計上するとして、

原価(費用)の計上先は材料単位、人件費、製造施設の維持費など多岐に渡るため、1:Nの関係になります。

解説

セグメント・利益センタ・原価センタはどのような関係なのか

セグメント・利益センタ・原価センタは以下のような関係で紐づいています。

実際の会社の事業部を想定すると、以下のようになります。

セグメントの誘導

SAPには伝票入力時にマスタ情報を自動で入力する誘導という機能があります。これにより、入力する手間や人為的ミスをを防止する役割があります。

セグメントは利益センタと紐づいているため、利益センタを入力すると自動でセグメントの情報が入力されます。

利益センタの誘導

セグメント同様、利益センタも下位に紐づく原価センタを入力することで誘導で利益センタの情報が入力されます。

また原価センタ以外に以下の入力がされたときも、利益センタのマスタ情報は誘導されます。

  • 品目マスタ
  • 管理会計対象
  • 受注明細
  • 内部指図

テーブル相関図

セグメント・利益センタ・原価センタのテーブルは以下です。

  • セグメント:FAGL_SEGM
  • 利益センタ:CEPC
  • 原価センタ:CSKS

以下の画像の紐付き関係をテーブルで表してみます。

・CSKS:原価センタ

原価センタに紐づく利益センタの情報を持ちます。

原価センタ(KOSTL)利益センタ(PRCTR)
CO01PR01

・CEPC:利益センタ

利益センタに紐づくセグメントの情報を持ちます。

利益センタ(PRCTR)セグメント(SEGMENT)
PR01SE01

・FAGL_SEGM;セグメント

クライアント(MANDT)セグメント(SEGMENT)
001SE01

まとめ

Q:セグメント・利益センタ・原価センタとはなんでしょうか?それぞれどのような違いがあるのでしょうか?

A:セグメント・利益センタ・原価センタは組織を表すマスタデータです。セグメントは事業単位、利益センタは利益を計上する組織単位、原価センタは費用を計上する組織単位です。

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